"HAVE NO NAME" 斉と公平太

斉と公平太 "HAVE NO NAME"

2009年10月31日(土)– 12月20日(日)12:00 – 20:00

*土・日のみ開廊
オープニングレセプション:10月31日(土)18:00 - 20:00
斉と公平太によるパフォーマンス:10月31日(土)19:00スタート

マズプログラムスペースでは2009年10月31日(土)から12月20日(日)まで、斉と公平太 個展「have no name」を開催いたします。

斉と公平太(2009年、斎藤公平より改名)は、名古屋を中心に活動を続けるアーティストです。市販のポスターや玩具、民芸人形を使った立体作品、天狗の面を描いたデッサン、自ら栽培した瓢箪、CGで作成したオリジナル可変ロボットの変形シーン、斉とが収集しているパンダグッズなど、斉との手を経た作品を混在させたインスタレーションは、アートと非アートの境界の曖昧さを再認識させ、アートに対する私たちの共通感覚を揺さぶります。

川岸の土を掘って水を引いた「俺川」、自治体のシンボルマークやゆるキャラのデザイン、ライブやパフォーマンス活動、ブログで連載される四コマ漫画など、まさにライフワークとして活動の幅をひろげる斉とは、表現者としての強度とその評価を高めつつあります。

あいちトリエンナーレ2010のプレイベントとなる長者町プロジェクトでは、非公式キャラクターの「LOVEちくん」や、ゆるキャラ「ARTくん」のグッズをデザインし、グッズショップを商店街に出店しています。非公式でありながら商標登録された「LOVEちくん」と、頭に付いたA・R・Tの綴りだけがART=芸術を表象する「ARTくん」。Tシャツや缶バッヂなどのグッズが売れる様子は、ゆるキャラが異常な人気を集める社会状況と、「アート」という言葉がその指示する実体から乖離する矛盾を相対化しているようです。

夏目漱石の『我が輩は猫である』の冒頭“ I am a cat. As yet I have no name.~”からタイトルを引用した本展では、かつての特撮映画や少年マンガに登場した怪獣や超人を想わせるドローイングを展示します。鋭いハサミや刺、虫や鳥のからだの一部、戦闘機のパーツ、レスラーを象徴する鍛え上げられた身体など、プラモデルを改造するように様々な要素を組み合わせて生み出された奇怪な姿は、その攻撃的な特徴が主張し過ぎるあまり、どこか機能不全な印象を漂わせます。既視感を感じさせながらも、どこまでも未完のストーリー(=斉との世界観)の中で佇む数十体のキャラクターたちは、政治や経済の暗い転換期を迷走する現代日本に生きる私たちの不安な姿と重なります。

会期初日のオープニングレセプションでは、斉とによるパフォーマンスを行います。
ご多忙中とは存じますが、ぜひご高覧ください。